FIRE解説、4%ルール・優待の活用
今回は、「FIRE解説、4%ルール・優待の活用」について紹介します。
4%ルールとは
持っている資産を年4%引き出すことができるという考え方です。
過去の市場データと投資のリターンに基づき、アメリカのトリニティ大学が出した研究結果です。
その内容を説明します。
・資産のポートフォリオは、米国長期国債50%・米国株式50%。
この研究結果はアメリカが元になっており、資産運用がアメリカ資産で行われています。
・初期資産を基準にしてインフレ分を考慮した後に4%を毎年資産から引き出す。
例えば、初期資産が1億円、インフレが2%だった場合、翌年の引き出し金額を例に計算します。
この場合、初期資産の4%で400万円、インフレの分が8万円で合計408万円になります。
これは、「定額法」の取り崩し方で資産運用の結果に関係無く資産の引き出しを行います。
・95%の確率で資産が30年底を着かない。
資産運用が無ければ、資産を4%ずつ引き出せば25年で資産が底を着きます。
資産運用をした場合、過去の結果では資産が増えます。
インフレ調整後で、米国長期国債は2%・米国株式は7%程のリターンがあります。
国債50%・株式50%のポートフォリオのリターンは、2%と7%の平均で4.5%程度になり、4%の引き出し率を上回ります。
株主優待の活用
株主優待は少額投資家に有利な制度で、うまく活用すれば運用利回りを上げることができます。
日本株に投資をするなら、積極的に活用したい制度です。
優待投資の活用の注意点を紹介します。
・優待の利回りは再投資に回せない。
・自社製品やカタログギフトは注意。
・日常で使う会社は効率がいい。
・日本株のリターンが低い。
個別に紹介します。
・優待の利回りは再投資に回せない。
一般的に、投資のリターンは配当や値上がり益など、資金で受け取ります。
これらを再投資に回し、複利で運用することにより、より高い運用リターンを目指すことができます。
ですが、株主優待は物やサービスを受け取る事になるので、再投資はできません。
優待で得た分を生活費から浮かし、浮いた分を投資に回すことはできますが、優待から直接投資にはまわせません。
・自社製品やカタログギフトは注意。
例えば、カタログギフトで3000円分の商品を選べるとします。
缶詰・ソーセージ・レトルトカレーなど食品系は3000円分を選んでも、同じ量が近所のスーパーで1500円で買えます。
カタログギフトは高級品なので、優待の本当の価値は50%程で見ています。
自社製品は価格相応の商品が届きます。
ですが、内容を選べないことがあり、必要の無い製品が入っている場合があります。
その他、新製品が入ることが多く、新製品は当たり外れが激しいです。
・日常で使う会社は効率がいい。
株主優待の利点は生活コストを下げることにあります。
日常使いの支出を株主優待で減らせたのなら、優待の効率が高いです。
私の場合は、TOKAIホールディングスの優待でスマホ料金の割引を受けています。
優待利回り3.9%・配当利回り3.6%、合計利回り7.5%と、かなり高いです。
・日本株のリターンが低い。
アメリカの投資リターンはインフレ調整後で、米国長期国債は2%・米国株式は7%程だそうです。
一方、日本の投資リターンはインフレ調整後で、国債1%・株式5%程だそうです。
過去の実績ですが、日本よりもアメリカに投資をした方がリターンが高かったのです。
株主優待は利回りを上げるいい方法ですが、日本株自体が弱いこともご承知ください。